1979年版JR時刻表を捨てない理由

1979年4月号JTB時刻表

10連休の間は、引きこもり人間になって、溜まった書類などの整理、ネットの映画鑑賞に明け暮れた。断捨離で片付けるものも多いが、どうしても手元に残しておきたいものもある。その一つが大型本の「国鉄監修 交通公社の時刻表」(1979年4月号)。春の臨時列車案内と特別収録国鉄駅名あいうえお順一覧が掲載されている。消費税のないころの500円。「いい日旅立ち Discover Japan2」。「乗り鉄」でもあるので今はなき路線や駅名が懐かしい。

現在はポケット版を愛用している。ネットで旅のルートを検索しておき、旅行中は時々バッグから引っ張り出して停まる駅を確かめる。かつてサントリーの角瓶のCMにあった、小瓶のウイスキーと文庫本を友にするような旅が好きだ。

赤字のためにローカル線がどんどん廃止される一方、ヒノキ風呂付きの豪華列車がはやされる。無料招待されれば拒む理由は特にないが、当面は各駅停車の「乗り鉄」を愛したい。日ごろから感じるのは、タクシーは長時間乗れば料金が高くなるのに、鈍行列車は長い時間乗せてくれるのに新幹線より安いこと。各駅停車の旅は財布にも、精神にも、お徳感がハンパナイのである。

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