たどりついたら小樽の岬のはずれ
グローバルネット連載「日本の沿岸を歩く」の取材は、3年ぶりに北海道へ。網走から宗谷岬を越えて小樽まで。小樽ではこの街の発展とニシンの関係を掘り下げたいと思った。
小樽には繁栄の歴史を今に伝える北のウオール街があり、運河や堺町通りなどの観光スポット、新鮮な海の幸が多くの人を引き寄せる。
市街地の北6㎞にある祝津を訪ね、小樽市鰊御殿の遠景写真を撮ろうとパノラマ展望台に登れば眼下に鰊御殿(右)と日和山灯台。その先には青い日本海が広がる。この風景が視界に入ったとたん、口からもれたのは「北の旅人」(石原裕次郎)の歌い出し「たどりついたら岬のはずれ」。歌詞(一番)の後の部分は釧路なのだが、いいではないか。三番にちゃんと小樽が出てくるのだから…。
小樽を舞台にしたヒット曲は多い。他にも「小樽のひとよ」(鶴岡雅義と東京ロマンチカ)、「小樽運河」(都はるみ)、「おれの小樽」など。北の街は歌になる。