再び千葉・三番瀬へ

野鳥観察舎「あいねすと」

昨年10月に取材した「日本の沿岸を歩く」東京湾シリーズ(6回)の最終回分の三番瀬を補足取材した。広島から東京まで夜行バス往復、浦安市から習志野市まで三番瀬沿岸を一日かけて回った。

わずかに残された三番瀬周辺の自然、具体的には行徳鳥獣保護区谷津干潟自然観察センターなどを訪ねた。樹木に囲まれた干潟、水面にくつろぐ野鳥。都会の中にあることを忘れるようだ。行徳鳥獣保護区では野鳥観察舎を新しく建て替えた「あいねすと」があった。野鳥や干潟の様子を間近に見ることができる。周囲の小道を人々が散策やジョギングを楽しんでいる。

三番瀬をルートに含むとされる「第二東京湾岸道路」計画が再び動き始めたようだが、20年前に堂本千葉県知事(当時)が埋め立て計画白紙撤回してから、自然に対する社会や人々の意識は変わっている。計画がすんなりと進むとは思えないのだが…。

取材を終えて東京へ戻る途中、「いつかは」と思っていた第五福竜丸展示館(東京都江東区の夢の島公園内)へ足を伸ばした。計画が甘く、到着が遅くなって閉館した後だったが、建物外にあった福竜丸のエンジンは見ることができた。夕暮れにマリーナの向こうにそびえるスカイツリーを見ながら「次はちゃんと入館しよう」。バッグの中には計画通りに買い込んだホンビノス貝が入っていた。

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