グローバルネット東京湾取材

東京湾フェリー(しらはま丸)から
グローバルネット連載「日本の沿岸を歩く」で東京湾を10月20日から5日間かけて取材した。コロナ禍の下、「あまり感染されていない広島から、感染が深刻な首都圏へ出かける方が取材先の抵抗感がないだろう」という読みで、予定を変更し東京湾取材を前倒しした。
かつての東京湾は汚れたイメージが強かったが、水質はずいぶん改善してきているようだ。昨年は神奈川県庁近くの横浜港象の鼻パークから海をのぞきこんでゆらゆら揺れるワカメを目撃したこともある。
東京湾は日本経済発展の過程で環境汚染や埋め立てを経て、物流、生活、観光などでも重要な “ホットスポット”になっている。かつての豊かな漁業や自然がどのように影響を受け、変化したのか。フォロー取材の量が多くて大変そう…。グローバルネット1月号から6回連載の予定。
<補記20251125)
東京湾シリーズの最初の取材地は、浦安市にある三番瀬環境観察館。鉄骨造り二階建て(延べ床面積約270㎡)のこじんまりした建物で入館無料。屋内や屋外のバルコニーから三番瀬の野鳥を観察できる。2階の展望スペースから東京湾に渡り鳥のスズガモの群れを見ることができた。

三番瀬環境観察館
新安浦からJRで木更津に移動し、そこでレンタカーを借りて房総半島を南下。朝が明けて、房総半島最南端の野島崎(千葉県南房総市)に到着。太平洋の日の出を拝んだ。ここまで来たのだから、とさらに東に進んで料理の神様である千倉町高家(たかべ)神社まで足を伸ばした。
ここで反転して時計回りに房総フラワーラインを進んだ。途中に洋画家、青木繁が代表作「海の幸」のヒントを得た布良(めら)海岸を過ぎ、目的地の館山へ向かった。
館山では、まき網漁を営む有限会社「寅丸」の代表取締役、鈴木勝也さんを訪ねた。カツオ一本釣り用の生き餌にするイワシ(マイワシ、カタクチイワシ)を漁獲するだけでなく、他の鮮魚も捕るユニークな「二刀流」の経営。生き餌の供給量は日本一、日本伝統の一本釣りを支えるとともに地元の雇用にも貢献している。

「寅丸」のまき網漁船
館山から再び木更津に向かい、小櫃川河口三角州を歩いた。この河口から東京湾に広がる盤州干潟が有名だ。風に揺られるアシの音や鳥の鳴き声。足元にシャリンバイなどの植物の名札を見つけた。一人だけの自然観察会を楽しんだ。
この後、冒頭の浜金谷からフェリーで東京湾を横断。久里浜に着くと、横須賀市漁協を取材した後、観音崎自然博物館を訪れた。
次は京急で移動し、横浜市神奈川区の子安浜を取材。翌日は早朝の鶴見川西岸を散策。一級河川はすぐ先で東京湾へ注ぐ。なんと「鶴見川河口干潟」がある。生麦魚河岸通りの朝市も歩いた。東京都へ移動すると羽田の多摩川沿いにある大田漁協を訪問。最後は千葉県船橋の「ふなばし三番瀬環境学習館」を訪ねた。

子安浜の船溜まり
1回目の取材が済んだ後、三番瀬周辺の補足取材をするため、翌年4月に上京。習志野市の谷津干潟(約40ha)を訪問。谷津干潟自然観察センターで干潟などの湿地を保全する活動を取材した。さらに「行徳近郊緑地特別保全地区」(約83ha)にある「行徳鳥獣保護区」を訪ねた。この保護区は塩性湿地で、埋め立てに伴って野鳥生息地確保のために造成されたという。東京湾の周辺には残された自然が多くあることを知った。
参考:東京湾取材で再び千葉・三番瀬へ
https://prph-yoshida.com/2021/04/27/revisit-sanbanze/


