豊栄プロジェクト by サタケをAgrioで紹介

Agrio表紙

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時事通信のデジタル農業情報誌「Agrio」に、精米機メーカーサタケが取り組んでいる豊栄プロジェクトを寄稿した。民間企業が農村再生に取り組むケースだが、本業のGABAライス製造販売とリンクさせたところがユニークだ。リードの部分はこんな具合…。

精米機のサタケが農村再生を支援
=ビジネスベースで持続可能な社会実現へ=

世界トップの精米機メーカー、サタケ(本社広島県東広島市)が、広島県のへそ(中央部)に位置する同市豊栄町の地域再生に取り組んでいる。名づけて「豊栄(とよさか)プロジェクト」。昨年、古民家を再生してオープンしたレストラン併設の「豊栄くらす」を拠点に、「居住する人、関わる人すべてを幸せにする」という壮大な目標を掲げる。メセナでもなく企業の社会的責任(CSR)でもない、自社開発の機能性表示食品「GABA(ギャバ)ライス」生成装置を販売するビジネスが発想の起点。地方創生などこれまでの振興施策とは一線を画す新しい農村再生の手法だ。日本農業の根幹であるコメ作りとともに成長してきた企業を突き動かすのは天啓なのか。中山間地の農業と農村の機能復活を図るプロジェクトの輪郭がはっきりしてきた。

◇古民家再生したレストラン
7月中旬、サタケの新規事業推進室室長兼秘書統括部長の佐々木智さんに案内していただき、酒どころの西条(東広島市)から車で30分ほどの豊栄くらすに着いた。和風の建物に入ると土間風のフロアにテーブルがゆったり並んでいる。建物は空き家だった築80年の民家を再生し、2017年5月6日、オープンした。ワークショップ形式による自由な意見交換を基に、学生、住民、企業、都市住民らがアイデアと労働力を提供した手作りの施設といえる。

豊栄くらす

豊栄くらす

看板メニューは、里山薬膳カレーとローストビーフ。地元産のゴボウなど新鮮な野菜や卵、畜産品などを使い、ごはんは地元産のコメから作ったGABAライスだ。GABAはアミノ酸の一種で、血圧を下げる効果があるとされる。オープンから1年を経てリピーターも増えている。

里山薬膳カレー

里山薬膳カレー

豊栄町は、古くから山陽と山陰を結ぶ交通の要衝として栄えた農村地帯で、面積72.56平方キロメートル、人口3304人(18年3月末)。65歳以上の高齢化率は46%と市内で一番高い。

豊栄町の農村再生を本格的に支援するきっかけになったのは、サタケが最先端技術を集結して取り組んでいるGABAライスの製造販売だ。GABAを手軽に食べてもらうことを目的に、サタケは10年に世界初のGABA生成装置を作り上げ、2年後にはGABAライスの製造販売を本格化させた。

選別加工総合センター

選別加工総合センター

このGABAライスの生産を担っているのが豊栄くらすの近くにあるグループ会社で、穀類調製加工機械を中心に機械を製造する佐竹鉄工(村若哲磨・代表取締役工場長)。まずGABA玄米を作り、そこからGABAライス、GABA米粉に加工する。東広島市内に開設したアンテナショップ「豊栄おむすびくらす」ではGABAライスをおむすびにし、店内とテークアウトで販売を開始した。
その後、佐竹鉄工で生成装置製造が始まり、第4世代の最新式の装置(処理能力5トン)を使って、乾燥→もみすり→精米→GABA富化→無洗米へ加工している。

<以下略>

今回の取材にはサタケの新規事業推進室に大変お世話になった。百聞は一見にしかず。現地を2度訪ねて本気度を確認した。記事の終わりに書いたように、このプロジェクトの手法がJAPANスタンダードになることを願っている。近日中に詳細を書き込んだ電子書籍「GABAライスで農村ルネサンス 豊栄プロジェクトGO!」を出版する予定。参考:本のある風景

*Agrioは「農林経済」の後継情報誌。電子媒体になり広範囲のカバーで情報量も多く読み応えがあるので、企業団体などでの購読をお勧めしたい。